今月のインタビュー
花ステーション開設で物流・働き方の改革をしたい 委託手数料変更は、サービス対価の明確化が目的
- 株式会社大田花き 代表執行役社長
- 磯村信夫(いそむらのぶお)さん
- プロフィール
- 1950年生まれ。大学卒業後、京都生花を経て1973年に父が経営する大森園芸市場に入社。1975年に専務取締役就任。1989年に大田花き設立、専務取締役就任。1990年9月に日本で初の機械ゼリを導入。1994年代表取締役社長に就任。全国花き振興協議会会長、(一社)日本花き卸売市場協会会長、東京都花き卸売市場協同組合理事長、(一社)花の国日本協議会副理事長。
磯村 まず現状ですが、切花はお花屋さんが素材として仕入れたものを加工、接客して、サービスを付加価値としてつけていたので価格は下がっていなかったのですが、売れるものはだんだん仏花と葬儀花に片寄る傾向が顕著に出てきました。これからどうすればいいかを考えると、若い団塊ジュニアの花をあまり買わない人たちに買ってもらうためのマーケティング。市場と小売が一緒にプロモーションを行い、リテールサポートを徹底して売れる商品で繁盛するお店を1店でも多くしていくしかない。
――具体的にどうすればいいのでしょうか。
磯村 昨年12月に「OTA花ステーション」を完成させたのですが、2つの大きな目的があります。1つは花き流通に求められる「鮮度保持機能」の強化。もう1つは「効率的・合理的物流」を実現するもので、2つとも買参人・生産者のビジネスチャンス拡大に寄与し、花き業界全体の活性化につなげるものです。
花ステーションは、単にコールドチェーンの要だけでなく、消費地にあることで、小売店への小分けや加工ができるデポとして活用してもらえるように、十分なスペースを確保してあります。
お花は食品と比べると回転率が数十分の一、仲卸さんが各店舗向けに商品作りをするにも、デポでまとめて作業したほうが効率的に供給できます。人手も必要なら大田花きが下請けしましょう、と。
――4月から市場の委託手数料を9.5%から8.0%に下げました。
磯村 値下げの数字だけが大きく報道されましたが、手数料の明確化が目的です。今までの一般的な委託品については、商流として9.55%から8.0%にしましたが、それ以外に契約取引、買取取引もあります。要は他業種のいろいろな取引と同じように、サービスの手数料を明確化していかなくてはいけないと判断したのです。
※続きは2017年7月号をご覧ください
過去のインタビュー
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2019/11 -
2019/9 -
2019/7- 折原龍(おりはらりょう)さん(キャビノチェ株式会社 代表取締役)
- 不可能を可能に!植物を枯らさない!
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2019/5 -
2019/3- 武井亮太(たけいりょうた)さん(株式会社Crunch Style 代表取締役 CEO)
- 花屋×IT=「お花の定期便」
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2019/1- 桂川孝裕(かつらがわ たかひろ)さん(亀岡市長)
- 花と緑のまちづくりを全国の市町村長に
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2018/11- 田中綾華(たなか あやか)さん(ROSE LABO 株式会社 代表取締役)
- 世界中に「食べるバラ」を広めたい
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2018/9- 桑垣真紀(くわがき まき)さん(株式会社ZUCI 代表取締役)
- “医食同源”を再び日本に
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2018/7- 今西良共(いまにし よしとも)さん(岐阜県立国際園芸アカデミー 学長)
- 「花と緑の職業人」を育成する
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2018/5- 網野 文絵(あみのふみえ)さん(農業カメラマン)
- 農と人、人と人をつなぐ、きっかけをつくりたい
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2018/3- 古屋悟司(ふるやさとし)さん(あとりえ亜樹(有)代表取締役)
- 売上7割減のどん底からⅤ字回復した「ゲキハナ」
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2018/1- 福寿満希(ふくじゅ みづき)さん(株式会社LORANS.代表取締役)
- 障がいがあっても働き続けるための花を通じたアカデミーを作りたい
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2017/11- 須貝文音(すかいあやね)さん(LIFULL FLOWER事業責任者)
- 花の定期便サービス「LIFULL FLOWER」で花のある暮らしを増やしていきたい
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2017/9- 永井俊輔(ながい しゅんすけ)さん(株式会社クレスト代表取締役社長)
- 植物の業界をイノベーションしたい
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2017/5- 緑匠・四代目 又右衛門さん(りょくしょう よんだいめまたえもん)さん(プランツプロデューサー)
- 世界の感動を日本に。日本の感性を世界へ。
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2017/3- 伊藤孝巳(いとうたかみ)さん(㈱伊藤商事代表取締役)
- 植物の効果・効用で
花緑の素晴らしさを広げたい
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2017/1- 横山直樹(よこやまなおき)さん(NHK趣味の園芸講師/育種生産者)
- 信念とこだわりを持って植物を伝えることが大切
育種を通じて等身大の経営で魅力を高めていきたい
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2016/11- 阿川峰哉(あがわみねや)さん(NHK出版「趣味の園芸」テキスト編集長)
- 園芸にちょっとでも興味を持った方をつなぎとめること。
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2016/9- 大場秀章(おおば ひであき)さん(一般社団法人ジャパン・ガーデナーズ・ネットワーク代表理事)
- 参加条件は「花と緑を愛している」ということだけ
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2016/7- 山崎年起(やまざき としき)さん(株式会社ヌボー生花店 代表取締役社長)
- 儲ける花屋さんが各地にできれば業界全体に波及していきます
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2016/5- 谷奥俊男(たにおくとしお)さん((株)COTOHA代表取締役)
- 人の集まる場所づくりをして植物の魅力を発信
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2016/3- 牧野ふみよさん(NPO法人GreenWorks代表 ほか)
- 花と緑の“究極の黒子”を目指したい
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2016/1- 石塚秀彦さん(株式会社ストロボライト代表取締役)
- 植物の“分かりづらさ”を解消するプラットホームを目指す
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2015/11- 西田善太さん/町田雄二さん(BRUTUS 編集長/BRUTUS エディター)
- 「珍奇植物」特集で業界からも注目!
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2015/9- 河野恵美(こうのえみ)さん(株式会社リンクフローリスト代表取締役社長)
- 業界全体を盛り上げて花の売り方を変えていきたい
- 業界の最新情報・イベント情報をお届けします!
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- 堀久恵さん(ほりひさえ)さん
植物の可能性